「非破壊検査の資格」



非破壊検査は、対象を破壊することなく強度やひび割れなどを知るための検査です。試験者によって精度が変わるため、資格試験が設けられています。


非破壊検査は字が示すごとく、物の損傷具合や内部の傷などを破壊することなく調査する検査です。例えば築15年のマンション。構造がしっかりしているか確かめたいけど、試験のために壊すわけにもいきませんね。そんな時、非破壊試験が役に立つのです。

非破壊試験の手法はいろいろあります。放射線、超音波、渦電流、磁粉、サーモグラフィなどを駆使して内部の傷やクラックを調べます。もちろん、制限のある状況での試験ですから、普通の破壊試験に比べて高い技術と経験が必要なことは言うまでもありません。

破壊試験は、機械で圧縮・引っ張りなどをしますから、試験者の技量はさほど問題ではありませんでした。しかし、非破壊試験の精度は、技術者の力量次第で大きく異なってきます。それで、均一な試験結果を得られるよう、社団法人日本非破壊検査協会によって民間の資格試験が設けられています。

この資格は先述のように国家資格ではありません。しかし、最近のマンション構造書改ざん問題や耐震偽装問題を受けて、非破壊試験技術者の需要は高まっており、有資格者は転職・昇進などに有利なようです。

試験は1〜3のレベルがあり、3レベルが一番上級です。どの試験も一次試験と二次試験があります。ただ、誰でも受験できるわけではなく、規定の講習を受けていなければなりません。たとえば、レベル1受験者は放射線通過試験・超音波探傷試験・過流探傷試験に関して40時間、磁粉探傷試験・浸透探傷試験・ひずみ測定に関して40時間の計80時間の講習が必要です。レベル2になるとさらに144時間の講習です。

こうして講習を受けた後、一次試験で材料学、認証機関に関する知識、非破壊試験に関する知識を試されます。2次試験ではレベルに応じて実技も試されます。

ビルの内部を探るプロフェッショナルな資格・非破壊技術者。キャリアアップを考えている人は一考の価値ありかもしれません。